キーボードとベースというシンプルなセットに寛子の歌。優しい音色、寛子の歌声に身を委ねるように聴き入っているオーディエンス。自身の曲はもちろん、寛子が好きな曲や、ファンから募ったリクエスト曲のカバーを披露するなど、じっくりと聴かせた一夜。寛子の「ファンのみんなと会いたい」という気持ちから開催したファンミーティングは、親友・上原多香子も登場するなど、和やかな空気に包まれ、よりファンとの距離がグッと近づいたようだった。
シックな黒のシースルーのドレス姿で登場した寛子。「ハロ」「私のオキナワ」をしっとりと歌い届けると、オーディエンスからは「待ってたよ!」の声。
「
最近は、一度自分をまっさらにしたかったので、ぼーっとしてみたり、やったことがないことに挑戦してみたりしたんですけど、ゼロになった気持ちで、ありのままの自分になりました。そのままの私を受け入れてくれる皆さんに感謝の気持ちを感じながら、今日ここに立てています」
素直な気持ちを言葉にした寛子に、オーディエンスから拍手が送られ、アットホームな空気が会場を満たす。
幼少の頃の、沖縄のタァム(田芋)畑とおばあちゃんの記憶。「歌いたいから歌う」という、子供ながらの素直な気持ちから、そこで歌ったという「きらきら星」を口ずさむと、寛子の思い出の曲だという「風になりたい」(THE BOOM)、「卒業写真」(松任谷由実)、「旅立つ朝」(江利チエミ)、「ある朝、風に吹かれて」(EPO)をカバーした。
ファンミーティングらしいことをしようと思ったと、ここで上原多香子が呼び込まれ登場。オーディエンスから大きな歓声と拍手が贈られる。
「
2月5日何してる?」「
空いてるよ」「
ファンミーティング出てくれる?」「
いいよ」という、メッセージのやりとりで出演を即決したという多香子に、「
いや、私もっと丁重にお願いしたよね?」と突っ込む寛子。二人のゆるいやりとりで会場の空気は一変。天然キャラをいかんなく発揮する多香子に「
今日絶好調じゃない?」と寛子は感心した様子。お互いに5つ質問しあう質問コーナーでは、「
普段聞かないから」と、今さら?という不思議なやりとりを繰り広げる。
「
司会がいないからどんどんいくね」と、淡々と進める二人のペースにオーディエンスからは笑いが起こった。
突然「
やりますか」という二人の合図で星野源さんの「恋」が流れ始めると、多香子から寛子へ振付けのレクチャー動画が送られ覚えたという「恋ダンス」を披露。このサプライズにオーディエンスは大盛り上がり。二人のコーナーラストは、寛子から多香子へのリクエストで養成所時代に歌っていたというDREAMS COME TRUEの「Ring! Ring! Ring!」をデュエット。ファンサービスたっぷりの内容で集まったオーディエンスも大満足のコーナーとなった。
ラストは「
立ちますか?」と、オーディエンスとともに「ハロ」を手を振りながら合唱。「
ありがとうございました!」と、強い一体感で包まれたステージを笑顔で後にした。
2017.2.5 恵比寿 ザ・ガーデンルーム
「Fan Meeting 2017!」